女性の薄毛治療完全ガイド

薄毛・発毛

女性のびまん性脱毛に対する発毛治療

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女性の薄毛の原因には様々なものがあります。
ホルモンバランスの崩れ、病気、睡眠不足、過度なダイエット、薬剤の副作用、さらにはヘアスタイルを整えるために髪の毛に物理的な力をかけ続けることなど、原因は多岐にわたります。
この記事では、女性の薄毛の分類、原因、治療法について詳しく説明します。

最も一般的な女性の薄毛「びまん性脱毛症」

「びまん」とは漢字で瀰漫と書き、「全体に広がる」という意味です。
女性の加齢に伴って発症する薄毛がこの「びまん性脱毛症」です。
びまん性脱毛症とは、頭皮全体の髪の毛が薄くなる症状ですが、その原因は一つではなく、複数の要因が組み合わさって発症します。

びまん性脱毛症のセルフチェック

以下のチェック項目のうち1つでも該当する場合、びまん性脱毛症である可能性があります。

  • 親族に薄毛の人がいる
  • 分け目が薄くなった
  • つむじの周りが薄くなった
  • 細い髪の毛やうぶ毛が増えた気がする
  • 髪の毛が柔らかくなった気がする
  • 抜け毛が多くなった気がする
  • 短い髪が多くなってきた気がする
  • 地肌が透けて見えるようになってきた
  • ヘアスタイルにボリュームが足りなくなってきた

さらに以下に該当する場合、進行するリスクが更に高いといえます。

  • ストレスが溜まっている
  • 食生活が乱れている
  • 定期的に運動していない
  • パーマやヘアカラーを定期的に行っている
  • 睡眠不足である
  • タバコを吸う

これをご覧になってきちんとチェックしたいと思った方向けのテストがあります。

2人いればご家庭でもできる「Pull test」という方法です。
誰かに毛髪を20~60本ほど、親指、人差し指、中指で根本の部分からつまんで引っ張ってもらいます。その結果抜けた髪の毛の本数を数えます。
抜けた髪の毛が10%未満であれば正常。それ以上であればびまん性脱毛症が強く疑われます。

Pull test

画像引用:Hair evaluation methods: merits and demerits.

びまん性脱毛症の原因

びまん性脱毛は以下のような原因が複数作用して起こります。

①男性ホルモンの影響が強まる(FAGA)

男性ホルモンは毛根に作用して脱毛を促進してしまうため、薄毛の原因となります。
中高年男性の多くが経験する薄毛は男性ホルモンによる影響が原因となっており、AGA(Androgenetic Alopeciaの略)「男性型脱毛症」と呼ばれます。

女性においても少量ではあるものの、男性ホルモンは分泌されています。
しかし、女性の場合は女性ホルモンであるエストロゲンが分泌されることで、髪に対する男性ホルモンの影響が軽減されるため、男性より薄毛になりにくいのです。

ところが、加齢などによって女性ホルモンの分泌量が少なくなると、男性ホルモンの影響が強くなります。
こうして起こる女性の薄毛をFAGA(Female Androgenetic Alopecia)「女性男性型脱毛症」と呼びます。

男性ホルモンによる脱毛の詳しい仕組みについてはAGAのメカニズムを御覧ください。

②FAGA以外の原因

男性ホルモンの影響が強まる以外にも、びまん性脱毛症には様々な原因があります。

女性ホルモンの減少

女性ホルモンは髪の毛の寿命、ツヤを維持する働きを持っています。そのため女性ホルモンが減少すると、髪の毛の寿命が短くなり薄毛の原因になります。

過度なダイエット

過度なダイエットによる薄毛は男女ともに起こりえますが、特に女性に多く見られます。髪の成長のためには十分な栄養が必要なため、無理なダイエットは薄毛の原因になります。
また、ダイエットがホルモンバランスを崩し、男性ホルモンが優位になって薄毛になることもあります。

ストレス

ストレスは自律神経のバランスを乱す原因になります。
自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、ストレスを受けると交感神経が緊張します。
交感神経が緊張し続けると、頭皮の血管が収縮し続けます。そうすると髪の毛の成長に必要な栄養が行き届かなくなり、薄毛の原因になります。

寝不足

人間は寝ている間に、体の修復を促す成長ホルモンが分泌されます。この成長ホルモンが育毛に重要な役割を果たしています。
そのため寝不足だったり眠りが浅いと薄毛の原因になるのです。

カラーやパーマのし過ぎ

カラーやパーマは髪の毛や頭皮に負担をかけるため、薄毛の原因になります。

喫煙

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があります。そのため喫煙は頭皮の血行を阻害し、髪への栄養が行き届かなくなって薄毛の原因になります。

物理的な髪の毛へのストレス

女性に多い薄毛の原因です。
ポニーテール、三つ編み、きつい編み込み、ヘアエクステンションなどで強く髪の毛を引っ張り続けることによって起こる脱毛です。
引っ張る力で髪の毛が抜けてしまったり、頭皮に血行不良が起きたりして抜けやすくなります。
このような物理的なストレスによって髪の毛が抜ける症状を、機械性(牽引性)脱毛症といいます。機械性脱毛症の原因となっている習慣を改めれば治るものなので、治療の対象ではありません。

その他の薄毛の原因

上記に挙げたびまん性脱毛症以外の原因について説明します。また対処法についても簡単に解説します。

産後脱毛症

女性特有の薄毛です。妊娠中は女性ホルモンが通常時よりも大量に分泌されます。
そのため、妊娠中は抜け毛が少なくなり髪のツヤも豊かになることが多いのです。
ところが、分娩後は女性ホルモンの分泌量が通常時に戻ります。妊娠中は通常よりも髪の寿命が長くなっているのですが、急激に寿命がもとに戻るため一気に抜け毛が増えるのです。
しかし、これは一時的な現象であり、ほどなくして抜け毛の量は妊娠前と同程度に戻ります。そのため治療の対象にはなりません。

甲状腺性脱毛

女性は男性よりも甲状腺機能に異常が起こりやすいため、女性の方が発生しやすい薄毛です。
甲状腺とは体全体の新陳代謝を促進する、甲状腺ホルモンを分泌する器官です。この甲状腺ホルモンの分泌が多すぎたり、少なすぎたりすると脱毛が起こります。
甲状腺ホルモンの分泌量が正常でなくなる病気は、有名なバセドウ病をはじめ数多くあり、当該疾病の治療を行う必要があります。
内分泌科や耳鼻咽喉科にて治療を行いますが、保険治療の対象です。

円形脱毛症

いきなり円形や楕円形の形に髪の毛が抜けてしまう病気です。10円玉ハゲなどと俗に呼ばれるものです。1箇所だけのこともありますが、複数の箇所で起きることもあります。
体が持っている異物を排除する防御機能が、毛根を誤って攻撃してしまうことが原因として有力視されています。ではなぜ防御機能が毛根を異物として認識してしまうのかは、残念ながら不明です。
治療としては、塗り薬、飲み薬、注射、光線療法などを行います。円形脱毛症は病気なので、皮膚科で保険治療の対象となります。

粃糠(ひこう)性脱毛症・脂漏(しろう)性脱毛症

炎症によって細かく乾いたフケが大量に発生し、このフケが毛穴をふさいでしまうことによって起こる脱毛です。
頭皮の炎症を抑えるためにステロイドなどの塗り薬による治療を行います。また、皮膚の炎症がカビによって起きている場合は、カビに効果のあるシャンプーを用いることもあります。これも病気なので皮膚科での保険治療の対象です。

抜毛症(トリコチロマニア)

精神疾患により、自分の毛を引き抜くのが癖になってしまうことによって起こります。原因となる精神疾患を治療することが必要です。

薬剤による脱毛

代表的なケースとしては、抗がん剤の投与による脱毛があります。抗がん剤による脱毛を食い止める方法はないのですが、投与が終われば脱毛は止まり髪の毛はまた生えてきます。
また、抗がん剤以外にも脱毛の副作用を引き起こす可能性のある薬剤は多数あります。定期的に薬を服用しているのであれば、主治医に相談することをお勧めします。

びまん性脱毛症・FAGAの治療

AGAという言葉が定着してから、FAGAという言葉も定着しつつあります。
しかし、FAGAはびまん性脱毛症の中の原因の一つであり、FAGAだけに固有の治療というものはありません。

ここではびまん性脱毛症の改善のために広く行われている様々な治療法について説明します。
日本皮膚科学会が定めるガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」では治療法を以下の通り分類しています。

ここでは日本皮膚科学会ガイドラインに掲載されている治療法を中心に、様々な治療法について紹介いたします。

日本皮膚科学会ガイドラインにはAGAの治療法として以下が挙げられています。

その中で勧められる治療と勧められない治療を分類しています。

推奨度について

A.行うよう強く勧める
B.行うよう勧める
C1.行ってもよい
C2.行わないほうがよい
D.行うべきではない

ここでは日本皮膚科学会ガイドラインに掲載されている治療法を中心に、様々な治療法について紹介いたします。

CQ1・CQ2:フィナステリドやデュタステリドの内服

推奨度D(行うべきではない)

男性の薄毛、いわゆるAGAでは主流となっている治療法です。
しかし、女性の薄毛に対しては効果がありません。
かつ妊婦や授乳中の女性においては、子供が男児だった場合に男性器の正常な発育を阻害する危険性があります。
メリットがなく、かつ危険性もあるため勧められません。

CQ3:ミノキシジルの塗り薬

推奨度A(行うよう強く勧める)
もともとはアメリカのアップジョン社(現ファイザー社)が、高血圧の治療薬として開発した薬剤です。
もともとは内服薬でしたが、ミノキシジルを服用していると全身が毛深くなるという副作用が起こりました。

それならば頭皮にだけ使えば薄毛が改善されるのではないかと考え、効果の実証を行った後、塗り薬に転用されたという経緯があります。

ミノキシジルは市販薬ではあるものの第1種医薬品なので、原則的には病院で処方してもらうか、薬剤師のいる薬局でしか買うことができません。

当クリニックでもびまん性脱毛症の治療に使用していますが、処方はしておらず患者さんに薬局で購入していただいています。

CQ4:植毛術

自家植毛術 推奨度C1(行ってもよい)

後頭部や側頭部から自分の髪の毛を採取して、薄くなっている部分に移植する治療法です。

自分の組織なので拒絶反応の危険がありませんし、植毛した髪の毛も定着しやすいという特徴があります。

しかし、男性ほどには効果が見込めない上、体への負担が大きく、費用も高額になるためお勧めはしにくいです。

人工毛植毛術 推奨度D(行うべきではない)

ナイロンやポリエステルといった人工毛を埋め込む手術です。

日本国内では植毛術というと、自家植毛ではなくこの人工毛の方が圧倒的に認知されています。

体にとっては異物なので拒絶反応を起こしたり、異物を排除する反応が起こるため1年の間に6割以上も脱落してしまいます。そのため維持するためには毎年のように植毛を行う必要があります。

体への負担も大きく、費用もかかるため良い方法とはいえません。

CQ5:LED及び低出力レーザー

推奨度B(行うよう勧める)

LEDで光や低出力のレーザー光線を頭皮に照射する治療法です。頭皮の奥を光で刺激することで血流を改善し、発毛増殖因子やコラーゲンを増加させるといった効果があります。

しかしながら、当クリニックでは現在この治療法は行っておりません。通院回数が多く必要なことと、その割には効果があまりなく薬剤の補助的な役割しか期待できなかったためです。

CQ6:アデノシンの外用

推奨度C1(行ってもよい)

アデノシンは全ての細胞の中に存在する物質で、様々な働きがあります。頭皮に使用すると血流を改善したり、毛母細胞を活性化するといった効果があります。
アデノシンは、市販の育毛剤にも広く配合されている安全性の高い薬剤です。
女性の薄毛に対する効果の検証は不足しているものの、安全性が高いため使用してみてもいいだろうという扱いです。

しかし、CQ3のミノキシジルと作用は同じであり、効果はミノキシジルのほうが高いです。そのため医療機関で処方されることは原則的にありません。

CQ7:カルプロニウム塩化物外用

推奨度C1(行ってもよい)

カルプロニウム塩化物には血管拡張作用があり、血流を改善します。円形脱毛症や粃糠性脱毛症などの薄毛の治療に用いられています。

しかしながら、FAGAに対してはミノキシジルの外用の方が効果が高いため、心臓病などでミノキシジルが使えない場合の選択肢となります。

CQ8:t-フラバノンの外用

推奨度C1(行ってもよい)

t-フラバノンは花王が開発した物質です。西洋オトギリソウに含まれる成分をより安定するように、分子設計を行い合成したものです。

毛髪に対して脱毛の指示を与えるTGF-βというタンパク質があります。t-フラバノンはこのTGF-βの働きを弱めることで、脱毛を抑制する効果があります。
それほど有効性が高いとはいえないのですが、副作用が軽微で価格も安いので「なんとなく薄毛が気になる」という程度であれば使ってみるのもよいでしょう。

CQ9:サイトプリンおよびペンタデカンの外用
推奨度C1(行ってもよい)

こちらはライオンの製品に使用されている成分です。

サイトプリンは、毛根に対して発毛の促進を促すBMPとエフリンの生成を促す効果があります。

またペンタデカンは、髪の毛の原料となるタンパク質であるケラチンの合成を促す働きがあります。

こちらもそれほど有効性が高いとはいえないのですが、副作用が軽微なので「使ってみてもいいだろう」という評価となっています。

しかしながら価格が高めであるため、こちらを使用するよりはミノキシジルを使ったほうが良いと思われます。

CQ10:ケトコナゾールの外用

推奨度C1(行ってもよい)

ケトコナゾールは水虫、皮膚カンジダ症などの皮膚の細菌感染の治療に用いる薬剤です。

細菌感染による脂漏性皮膚炎や粃糠性脱毛症に対して効果があります。

また、男性ホルモンの働きを抑える作用があるため、AGAについても効果があるとされています。

しかし、女性の薄毛に対する効果の検証は十分に行われていない上、ケトコナゾールは日本国内では育毛剤として認可されていません。しかし、副作用が少ないため使ってもよいという扱いになっています。

ケトコナゾールは脂漏性皮膚炎や粃糠性脱毛症などが併発している場合に使われています。

CQ11:かつらの着用

推奨度C1(行ってもよい)

これは治療ではないのですが、患者さんの暮らしにおける満足度が高まるという効果が認められています。

しかし、かつらをかぶっていることを周りの人に知られる心配があるうえ、精巧なかつらは非常に高価であり、かつ2、3年おきぐらいに買い替える必要があります。

昔は治療法がまったくなかったため仕方がなかったのですが、精巧なかつらを定期的に買い替えるよりも治療を行ったほうが安上がりです。

CQ12:ビマトプロストおよびラタノプロスト外用

推奨度C2(行わないほうがよい)

もともとは、緑内障の治療のために点眼薬として使われていた薬剤です。たまたま、この薬剤を使うことでまつ毛の発毛効果があることが発見されました。

髪の毛に対して使用したところ発毛効果は認められたものの、頭皮の広範囲に使用した際にどのような副作用があるのかわかっていません。また高価なこともあり「行わないほうがよい」という評価となっています。

CQ13:成長因子導入および細胞移植療法

推奨度C2(行わないほうがよい)

当クリニックで実施している治療法です。詳細は大谷選手が靭帯損傷の治療でおこなったPRP注射は薄毛の新しい治療としても有効を御覧ください。

患者さんの体から採取した組織を使う治療法です。AGAの治療としてはPRP療法とHARG(ハーグ)療法があります。

当クリニックでは、患者さんの血液から血小板を抽出し、頭皮に注射をするPRP治療を行っています。

血小板は、細胞に対し強力に働きかけて若返らせる作用を持ちます。そのため毛根の細胞を活性化し、増毛の効果をもたらします。

また、血管が新しく生まれるので、頭皮の血流が改善し更に育毛を促進します。

では、なぜ「行わないほうがよい」という評価となっているのでしょうか?

日本皮膚科学会ガイドラインより引用します。

成長因子導入・細胞移植療法は今後が期待される治療法ではあるものの、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」などの法規に則って施術する必要のあるものも多く、現時点では広く一般に実施できるとは言い難いため、行わない方がよいことにする。

となっており、適切に実施できないのであればやってはいけないということです。

ここにある再生医療とは、薬によるのではなく人の体の再生力を生かして治療を行う医療です。IPS細胞などもこれに属します。

つまり、再生医療は高度な医療行為であり安易にできるものではないため、「行わないほうがよい」ということになります。

こちらの治療を行うには厚生省の認可が必要です。当クリニックは認可を受けて実施しており、高い効果を挙げています。

CQ14:ミノキシジルの内服

推奨度D(行うべきではない)

塗り薬としてのミノキシジルは推奨度A「行うよう強く勧める」とされています。しかし、内服はするべきではないとされています。

ミノキシジルはもともと血圧を下げる薬として1965年に開発された薬です。しかし、米国では承認されているものの日本では承認されていません。

副作用として全身の多毛症が発生することから、発毛剤として研究され使用されるようになりました。

今日では塗り薬として、厚生労働省の認可を受け市販薬にもなっており、広く利用されています。

しかし、市販薬として認可を受けているのはあくまでも塗り薬のみ。内服薬としてのミノキシジルは未承認です。副作用の危険性も検証されていないので使うべきではないとされています。

降圧剤としての作用もあるため、全身への影響も強い薬剤です。

「行うべきでない」とされているため、ほとんどのクリニックでは使っていませんが、某大手チェーンクリニックの使っているという姿勢はどうかと思いますね。

ビビスカル

掲載なし(当院の見解:行うよう強く勧める)

グリーンランドで生活するイヌイットには、薄毛の人がほとんどいないことから、その食生活を研究して生まれたサプリメントです。

主成分はイヌイットがよく食べる、アザラシや青魚に含まれるタンパク質であるアミノマーCです。

AGAの代表的な内服の治療薬である、フィナステリドやデュタステリドは女性にほとんど効果がないので、女性の薄毛の治療によく使用されています。
当クリニックでも女性の薄毛にはビビスカルを処方しています。

ビビスカル

メソセラピー

掲載なし:(当院の見解:行わないようがよい)

注射器を使って治療薬を頭皮に直接注射する治療法です。ミノキシジルであったり、成長因子や亜鉛といった成分をミックスした薬剤を様々なクリニックが使用しています。

メソセラピーは当クリニックでも行っていたことがあります。

しかし、1回の治療で効果が出るものではなく繰り返し行う必要があり、そこまで手間と費用をかけても大きく発毛効果が変わるものではないため、現在は行っていません。

スピロノラクトン

掲載なし:(当院の見解:行わないようがよい)

スピロノラクトンは、高血圧の治療のために古くから使われてきた薬剤であり、利尿効果(尿を増やす効果)があります。尿をたくさん出すことで血管内の水分量が減り、血圧が下がるのです。

また、男性ホルモンの作用を抑える働きもあるので、FAGAの治療に使われることもあります。

しかし、当クリニックではスピロノラクトンは原則的に処方していません。

副作用が大きいからです。
強力な利尿作用によって高カリウム血症が起こり、心臓が止まったりする可能性もあります。

血圧が下がることでふらつきやめまいを起こすこともあり、車の運転中などにこの症状が出ると危険です。

もともと高血圧の方が使うのであれば悪くないかもしれませんが、健康な方に使用するのはリスクが高いため使うべきではないと考えます。

パントガール

掲載なし:(当院の見解:行ってもよい)

パントガールは女性の薄毛の治療に広く使用されている薬剤です。
成分はビタミンB1、パントテン酸カルシウム、パラアミノ安息香酸といったビタミンB群と、毛髪の原材料であるケラチンというタンパク質が主成分です。
まあ、いってみればただのビタミン剤ともいえます。

当クリニックでも以前は処方していましたが、前述のビビスカルの方が効果がはっきりしているため、現在は処方していません。

亜鉛のサプリメント

掲載なし:(当院の見解:行わないようがよい)

亜鉛は男性ホルモンが毛根に働く作用を抑制する働きがあります。

しかしながらその効果はごくわずかで、多く摂取しても薄毛が止まるというものではありません。
また、亜鉛は長期にわたって過剰摂取してしまうと、銅の吸収が悪くなります。これによって銅の欠乏が起こり、貧血、疲労感、筋力低下、歩行の異常といった症状が出る可能性があります。

総合的に見て、亜鉛のサプリメントはメリットがあまりないためお勧めはできません。

びまん性脱毛症の日常のケア

びまん性脱毛症の改善には薬剤だけではなく、日常生活でのケアが重要です。

以下のようなケアを行うことが、薄毛を改善するために必要です。

これらのケアは薄毛の改善だけでなく、健康の維持にもつながるので行うことを強くお勧めします。

  • 良質かつ十分な睡眠をとる
    睡眠不足は女性ホルモンの分泌を悪くしたり、自律神経のバランスを崩す原因になったりします。そのため良質かつ十分な睡眠をとる必要があります。
  • 栄養バランスの取れた食事
    髪の毛を作る材料となるタンパク質や、体の調子を整えるビタミン類、ミネラル類を十分に補給することが必要です。
    そのためにバランスの取れた食事を心がけましょう。
    好き嫌いがあって栄養が足りなくなる場合、サプリメントで補ってもいいでしょう。
    しかし、サプリメントでビタミンやミネラルを補給する場合、過剰摂取になってしまうことがあります。過剰摂取しても発毛にはつながらないので、多く取りすぎないように気をつけましょう。
  • ストレスを減らす
    ストレスは交感神経を刺激し血行が悪くなる原因になります。その結果頭皮に栄養や酸素が十分に届かず、薄毛につながります。
    また、女性ホルモンの分泌が悪くなる原因にもなります。
    ストレスは薄毛の大きな原因の一つであるということですね。
  • 頭皮を清潔にする
    頭皮の毛穴に皮脂やフケがつまると、新しい毛髪の発育に悪影響を及ぼします。
    頭を洗うことを洗髪といいますが、髪だけでなく頭皮の汚れを落とすことが重要なのです。洗った後はシャンプーが残らないよう、十分にすすぐことも大切です。
    とはいえ1日に何度も洗髪することは、必要な皮脂まで洗い流してしまうので好ましくありません。1日1回、頭皮の汚れをしっかり落とすようにしましょう。
  • 毛髪にダメージを与えないようにする
    毛髪を強く引っ張るヘアスタイル、たとえばポニーテールなどは頭皮に常に強いダメージを与え続けるため、薄毛の原因になります。
    また、ヘアカラー、ヘアアイロン、無理なブラッシングなども避けましょう。
  • 禁煙する
    タバコの煙に含まれるニコチンや一酸化炭素は、血管を強く収縮させる作用があります。これにより、頭皮に栄養や酸素が届きにくくなります。
    薄毛が気になるのであれば禁煙することを強くお勧めします。

びまん性脱毛症についてよくある質問

育毛剤と発毛剤の違いは?

育毛剤はこれ以上減らさないという予防のための薬で、髪の毛を増やすのは発毛剤です。

市販薬と処方薬の効果の違いは

塗り薬であるミノキシジルについては違いはありません。当クリニックでは市販薬を購入していただいています。

保険治療は可能か?

FAGAの治療を行っている皮膚科もありますが、残念ながら保険での治療はできません。

クリニックによって治療効果の差はあるのか?

投薬においては技術の差はないでしょう。

しかし、投薬治療だけでは効果が不十分であった場合、打ち手の有無の違いがあります。

当クリニックでは発毛効果や安全性が高く、患者さんの負担も少ないPRP療法を実施しています。

PRP療法では、患者さんから採取した血液中の血小板を濃縮して頭皮に注射します。その際の濃縮率が、使用している濃縮キットや看護師の技量によって変わってきます。これによって発毛の効果に大きく違いがでます。

1日でも薬を使用しないとハゲてしまうのか?

そんなことは全然ないので大丈夫です。

治療をやめると急速に薄毛になるか?リバウンドするか?

リバウンドというように急速に薄毛になるということはありません。治療をやめたらその時点から普通に薄毛になっていくということです。

五本木クリニックでの女性の薄毛治療について

来院時に行う内容は

初回は問診、頭皮のチェック、血液検査(肝機能、腎臓、貧血、血糖、甲状腺関係、膠原病、抗核抗体・リウマチ)を行います。

検査1週間後以降、検査結果に基づいて治療をはじめます。

治療の基本方針

当クリニックは効果が高く、患者さんの経済的・身体的負担が少ないベストの方法として以下の方針でびまん性脱毛症の治療を行っています。

まずは下記の2本柱にて治療を進めていきます。

  • ミノキシジル外用
    ミノキシジルについては様々な製品が薬局で販売されているため、当クリニックでは処方せず薬局にて購入いただいています。
  • ビビスカル内服
    当クリニックにて処方しております。

この2つの薬剤を使用し、半年程度治療を継続します。その後効果が不十分であると判断された場合にPRP療法を検討します。
PRP療法の詳細については「頭皮を若返らせて育毛する・発毛PRPとは」を御覧ください。

五本木クリニックのびまん性脱毛症治療についてよくある質問

通院はどれくらい必要ですか?

内服薬を何ヶ月分処方するかによって通院の頻度が変わってきます。
毎月でも良いですし、3ヶ月分ごとなどでもよいです。
定期的に血液検査、肝臓や腎臓の検査をします。理想的なのは半年おきです。
PRP療法の場合は毎月1回で合計3回行います。

脂漏性皮膚炎や粃糠性脱毛症とFAGAが併発している場合どうしていますか?

まずは皮膚科に紹介して、脂漏性皮膚炎や粃糠性脱毛症の治療を先に行います。

来院時に行う内容とは?

初回は問診、頭皮のチェック、血液検査(肝機能、腎臓、貧血、血糖、甲状腺関係、膠原病、抗核抗体・リウマチ)を行います。

検査1週間後以降、検査結果に基づいて治療をはじめます。

松下洋二(医師)

鳥取大学医学部卒業後に京都大学医学部形成外科に入局。大学附属病院などで形成外科・美容外科で働いた後、2007年より五本木クリニックの美容診療部の部長に就任。

主に他院での鼻整形の失敗で悩む患者さんからの修正依頼に応えて続け20年以上経ちます。こんな私の強みは、施術後、時間が経つと一体どんな影響を及ぼしていくのか、その未来について予測ができること。医師としてこれまで患者さんと向き合ってきた経験を現場で活かすだけでなく、読者の皆さんにとって少しでも有益な情報になるよう情報発信に努めてまいります。

松下洋二(医師)への相談窓口

0120-70-5929

10:00~18:30※日曜日•祝日は休診

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