ヒアルロン酸は肌のしわを埋めて目立たなくしたり、輪郭を整える薬剤です。今回ご紹介するのは、そんな従来型のヒアルロン酸とは肌へのアプローチ法が異なり、肌組織を活性化(リモデリング)させて再構築する働きがある新型ヒアルロン酸です。皮膚の若見え効果をあわせ持つ「次世代の」ヒアルロン酸、それが「プロファイロ(PROFHILO)」です。
プロファイロのメリットとは?
プロファイロは、これまでのヒアルロン酸の常識を覆すほど画期的な薬剤です。いったいどこが画期的なのか?具体的に説明いたしますね。
肌組織のリモデリング・皮膚の若見え効果
プロファイロは、ハイフ(HIFU)と同じような効果も期待できます。ハイフとヒアルロン酸を併用していた方は、プロファイロだけで済みます。具体的には小じわや、肌のハリの回復、くすみ、毛穴の開き、乾燥肌などに効果があり、肌全体が若返った効果を感じていただけるでしょう。
経済的でお財布にやさしい
これまでヒアルロン酸とハイフを併用していた方の場合、プロファイロだけで済むということ当然大きな経済的なメリットがあります。
危険が非常に少ない
普通のヒアルロン酸は比較的深い部分に注入します。そのためごくまれにですが誤って血管に注入するという事故が起こりえます。血管にヒアルロン酸を注入してしまうと、血管が詰まってその先の組織が壊死することがあります。その血管が目に関係していれば最悪失明するという危険もあるわけです(誤って血管に注入してしまった場合でも正しく対処すれば大丈夫ですが)。
プロファイロは皮膚の浅い部分の大きな血管のない層に打つためこのような事故が起こりにくいのです。また、注入する量もごく少量ですみますので血管を詰まらせる可能性がそもそも低いです。つまり2重に安全性が高いのです。
痛みが少ない
プロファイロの注入量は、普通のヒアルロン酸に比べて少ないのが特徴ですが、これはイコール注射の痛みも少ないことを意味します。
具体例をあげましょう。普通のヒアルロン酸の注入する量は年齢 ÷ 10が目安です。50歳なら5cc程度となります。プロファイロは年齢にかかわらず、顔全体で2cc程度で済みます。普通のヒアルロン酸であれば20代と同じぐらいの量ですね。
アレルギー反応が起こりにくい
ヒアルロン酸という物質そのものは、もともと人間の体内にあるものなので、体内に入れてもアレルギー反応は起こらないものです。
しかし、通常のヒアルロン酸の製剤には、効果を長持ちさせるために架橋という処理を行っています。架橋のために少量とはいえ添加する薬剤が体内にとっては異物であり、アレルギー反応の原因となるのです。
これに対してプロファイロは、架橋処理を行っていません。そのためアレルギー反応が起こる可能性がほぼゼロといえるほど少ないのです。
症例写真
プロファイロの治療の実際
顔の治療の場合は下記に示した10箇所にそれぞれ0.2ccずつ注射します。
首の場合は下記に示した10箇所にそれぞれ0.2ccずつ注射します。
この10箇所に注入する手法は、バイオエステティックポイント注入法(BAP注入法)といいます。
老化により皮膚が萎縮してしまう箇所、かつ重要な血管や神経が通っていない箇所に注射をすることで、リスクを最小限に抑えつつ、頬から顎まで皮膚の若々しさを取り戻すことができます。
顔に注射した場合、周囲の1〜2cmぐらいの範囲は注射した直後は少しだけプクッと膨らむことがあります。首の場合は注射した周囲がコブやしこりみたいになることもあります。しかし、目立つものではありませんし、2~3日で目立たなくなります。
初回注射を行ったあと1ヶ月ほど期間を空けて、2回目を行いこれで終わりとなります。
こんな方におすすめ
プロファイロは、肌全体のハリ・つや感の向上をはかることができます。
- 小ジワが気になる
- ハリがなくなった
- 乾燥肌
- 毛穴が気になる
このような方に特にお勧めです。
プロファイロができない方とは
この薬剤に対してアレルギーのある方はできません。また妊婦さんや授乳中の方も施術を控えていただいています。
気になるプロファイロの副作用・痛み
副作用について
まれに内出血を起こして青あざができることがあります。血液がサラサラになるサプリメント(DHA,EPA,ビタミンEなど)を摂っている場合、血が止まりにくくなるので、内出血が起こりやすくなります。
しかし、通常は1週間程度で消えるので心配はありません。
アレルギーは起こりにくいと説明いたしましたが、全くゼロではありません。
当クリニックではアレルギーに対しても備えており、施術後に万が一アレルギー反応が起こった場合でも対処できますのでご安心ください。
痛みについて
他の注射に比べると痛みは少ないのですが、心配であれば氷で冷やす冷却麻酔を使えば、時間もかからず痛みを軽減できます。
それでも心配な方には麻酔クリームや麻酔シールなどの表面麻酔を使用すれば、ほとんど痛みを感じません。この場合は薬剤が浸透するために30分程度余計に時間がかかります。
それでもやっぱり痛みが怖い、または針が苦手という方には、酔っ払ったような状態にすることでほぼ痛みを感じなくする笑気麻酔もありますのでご相談ください。
術後気をつけること
通常のヒアルロン酸と同じですが、体が温まると内出血が生じたり腫れたりすることがあります。サウナや熱いお風呂、激しい運動については避けてください。