肝斑と呼ばれるシミの症状があります。
いままでは肝斑は女性に多く見られるために、女性ホルモンバランスが関連していると考えられてきました。
しかし、男性でも肝斑ができてしまう人もいます。肝斑の原因と治療について新しい情報をお伝えします。
肝斑(かんぱん)は女性ホルモンバランスと関係あるの?
肝斑ってトラネキサム酸が含まれた市販薬が発売されて一般的になった「シミ」の1種類です。
シミの多くは紫外線の影響を受けることは受けるのですけども、多くの方が女性ホルモンと関係しているとの考え方が一般的です。でも、それって正しいのでしょうか?
というのも「肝斑」の症例って男性にも見られるんです。
この画像の男性の両頬にあるシミのようなものが肝斑です。
肝斑の特徴として30歳代くらいから目立ち始めて、閉経を迎えると自然消滅することが、多い為に女性ホルモンと関連づけて説明しやすいのですが、ひょっとして単純に擦り過ぎが原因ではないのか?との考え方を多くの美容皮膚科医が持ち始めています。
肝斑は化粧をする年代との一致します
肝斑の発症年齢は化粧をしだして、10年くらい経過した時期と一致しています。閉経後60歳以上になってくるとバッチリ化粧をする機会も若い時と比較するとかなり減少して来るのではないでしょうか?
また、肝斑の出来る肝斑の出来やすい部分って洗顔時に自然と手のひらが当たる部分と一致しています。この両者を考えあわせると、ファンデーションなどをしっかりと塗りこんだ場所の化粧をクレンジングするときの擦りすぎている場所とほとんど一致しいます。
肝斑治療薬の効果機序
トラネキサム酸はカゼで喉が腫れた時にも炎症を抑える目的で使用されます。主な効果は「抗炎症作用」なので、顔に出来てしまった肝斑に効果を発揮するのも、擦り過ぎや間違ったマッサージ方法が原因となって炎症を起こしている肌に対して作用している可能性が大なのです。
ちなみに肝斑の市販薬の注意書きでは55歳以上の方は使用しないように書いてあるのはトラネキサム酸って止血効果もあるために、脳の血管が詰まってしまう脳梗塞を引き起こしかねないためです。
さらに注意書きは使用は3ヶ月になっています。3ヶ月飲んで効果がなかったら継続しないいでね、というワケではなく3ヶ月で治療は終了という意味なんです。このあたりの注意書きって読まない方が多いので思わぬ副作用を起こさないためにも薬の注意書きは必ず読む習慣を身につけてください。
さらにトランサミンは問題含みです→【肝斑・シミ治療】トランサミン(トラネキサム酸)の乱用処方は、副作用の恐れもある上に医療費の無駄使いです
やってはいけないことが平然と行われています。
肝斑のレーザー治療への異論反論
肝斑に対して以前はレーザー治療は禁忌とされていました。
しかし、多くの美容皮膚科医の挑戦によって「レーザートーニング」という方法で治療が可能な時代になっています。
7年前に書いた「あなたのシミは本当に肝斑ですか?ただのこすり過ぎの可能性もあります」、これも今ではちょっと古い。レーザーは地味ながら確実に進化しています。
一般的なシミの治療はメラニン色素をレーザーの波長によって破壊するイメージですが、レーザートーニングの場合は肝斑を引き起こしている部分の色素の卵を割って、マクロファージという細胞に食べさせる切っ掛けを作るというイメージです(この表現、上手いかも)。
肝斑の診断は一般的なシミと混在している場合が多い為に、治療するクリニック・医師選びも慎重にならなければいけません。市販薬で一度は薄くなった肝斑であっても、再発する傾向のある方は、一度クレンジング・洗顔方法のチェックを専門医に相談されてみてはいかがでしょうか?