【30年の悩みがスッキリ解消】鼻のプロテーゼを抜去して自己の組織に入れ替え

鼻整形

鼻のプロテーゼを抜去して30年間の悩みから解放された60代女性の症例

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隆鼻術の定番であるプロテーゼ。かんたんに鼻の形や高さを修正できるので男女問わず人気の鼻整形ですが、プロテーゼは人工物である以上、体の一部にはなりえません。常に鼻に何か入れているということを意識してしまうでしょうし、他人の目を気にしてしまうストレスもつきものです。

稀なケースではありますが、プロテーゼは年月が経つと、違和感も感じ始めたり、ズレたり、鼻の皮膚が薄くなってきてしまったり、最悪飛び出しでしまうといったトラブルが起こります。ですので美容クリニックでは鼻プロテーゼ抜去というメニューが必ず存在します。ですが抜いて新しいものに入れ替えればよいわけではありません。ただ抜くだけでは高さ・見た目が変わってしまいます。

鼻のプロテーゼで30年以上悩み続けたAさんの場合

Aさんは60代の女性、主婦の方です。30年程前に、あるクリニックで隆鼻術を受け、I型プロテーゼを入れました。

その直後から目と目の間が不自然に高くなりすぎ人工的に見える鼻に違和感がありましたが、またすぐに手術をする勇気もなくそのまま放置していました。

その後、5年、10年と経つうちに、写真を撮ると鼻すじが不自然に光って写るのが気になるようになりました。そこで、プロテーゼを抜いてしまおうと何度も考えましたが踏み切れず、ずるずると年月が経過していきました。

そのうちに、今度はプロテーゼが斜めににずれてきて、さらにその下端の輪郭が浮き出るようになってしまい、人の視線が気になって人前に出られなくなってしまいました。

異物で変形してしまった鼻を治す方法もわからず、精神的にすっかりまいってしまい、家にこもりっきりで、悶々と悩む日々が続きました。

そんなAさんを見るに見かねて、ネットで当院のことを知ったご主人がAさんを連れて来院されたのです。

カウンセリングでみるみる表情が明るく

初対面の時のAさんの様子は、表情は暗く、ずっと眉間にしわを寄せ、視線を合わせず伏し目がちで、おどおどした感じでした。しかし、じっくりと話を伺い、Aさんの具体的な悩みを十分に聞いて整理したうえで、もとのきれいな鼻にもどす方法があることを詳しく説明してあげると、安心されて、どんどん表情が明るくなっていきました。

一生治らないのではないかと思いこまれていた今の鼻の状態を、元通りにきれいに治す方法があることを知って、何より気持ちが楽になったそうです。

若気の至りでよく考えもせずにプロテーゼを入れ、その後トラブルをかかえたまま治す手立てがわからずに人知れず長年悩んでいる方が、Aさん以外にもたくさんいらっしゃると思いますが、治療法は必ずあります。

当院はそのような鼻の修正手術を専門的に行っています。カウンセリングも何度受けていただいても無料ですので、1人で悩まずにお気軽に相談にお越しください。

さて、Aさんの鼻の状態をみてみましょう。

プロテーゼの下端が向って左方向にずれていて、鼻すじが斜めになっています。

直接見るとよくわかるのですが、写真では少しわかりにくいので、図を添えました。プロテーゼの下端が向って左方向にずれていて、鼻すじが斜めになっています。

長年プロテーゼが入っていると、裏側から皮膚や皮下組織を圧迫し続け、皮下脂肪は溶けてしまい、さらに皮膚までもが薄くなってきます。そうなるとプロテーゼの輪郭が浮いてきて、不自然にてかったり、段差が生じたりするのです。

Aさんの鼻すじは斜めにずれたプロテーゼの形で異常に白く光って見えます。また、プロテーゼの下端の部分の皮膚が限りなくうすくなり、プロテーゼの輪郭が浮き上がって段差になっています。

さらに、プロテーゼのまわりにできたカプセル状の被膜の一部が石灰化していてプロテーゼと癒着している部分も認められました。

希望に沿った細かい手術プラン

Aさんの現在の鼻の状態を細かくチェックし、分析した結果に基づいて治療方針を立てます。

まず、ずれてしまい段差になっているプロテーゼを抜きます。その際に石灰化して癒着している被膜も同時に摘出します。

このまま抜きっぱなしの状態では鼻が極端に低くなってしまい、周りの人に手術したことを気付かれてしまいますから、自己の組織を移植してある程度鼻の高さをキープする必要があります。

また、段差になっている部分の皮膚はかなり薄くなっていて、クッションになるべき皮下脂肪も溶けてなくなってしまっているので、プロテーゼを抜いた後その部分が少しへこんでしまう可能性があり、やはりその部分を自己の組織で埋めて形を整える必要があります。

Aさんの場合は目と目の間が高すぎてバランスが悪いので、その部分は移植する組織の量を控えめにして少し低めになるように調整します。

鼻すじに移植する組織はやわらかい筋膜を使います。鼻背部の皮膚がかなり薄くなっていますので、薄くなった皮膚の下に硬い軟骨を入れると、軟骨の角が浮いて目立つことがありますし、かたまりの状態で軟骨を移植すると、将来軟骨が変形してしまうリスクもあるので、当院では軟骨のみをかたまりで移植する方法は行いません。

筋膜のみでもロール状に折りたたむことによって、高さが出ますし、柔らかい組織なので、溶けてなくなった皮下脂肪や薄くなった皮膚の厚みを補うこともできます。

さらに、プロテーゼを抜いた後、凹みが強い部分のみ一番深い位置に必要最小限度の大きさの軟骨の土台を移植し、その上を筋膜でカバーします。

筋膜移植の欠点としては、生着が完了するまでの間に少しずつ吸収されて1~2割減ってしまうことがありますが、Aさんの場合はプロテーゼが高すぎで控えめな高さが希望ですので、この点は問題ありません。

もし、しっかり高めの鼻が希望の場合には、軟骨を細かくくだいたものを筋膜に包んで移植する場合もあります。

手術結果に大満足

さて、無事に手術を終えられたAさんの結果を見てみましょう。

【30年の悩みがスッキリ解消】鼻のプロテーゼを抜去して自己の組織へ入れ替え

左が手術前で右が手術後2週間目の状態です。

鼻筋がまっすぐになり、不自然なてかりも改善し、やわらかいイメージの自然な鼻になっているのがわかると思います。

鼻整形の修正手術・サイドからみた症例写真

横から見たところです。同じく左が手術前で右が手術後2週間目の状態です。鼻背から鼻先に移行する部分の不自然なふくらみが取れ、自然なシルエットになっています。

目と目の間の高さも控えめになっていて、全体的なバランスがAさんの顔によく合っていますね。

鼻から取り出したプロテーゼの現物写真

こちらが抜いたプロテーゼです。プロテーゼを入れる手術をおこなう際には、プロテーゼの角が浮き上がらないように、周辺部分はできるだけ薄くしてなめらかにまわりの組織に移行するように細工をするのですが、このプロテーゼの下端はその処理がなされていませんでした。そのため経年変化で皮膚が薄くなった時に、その下端の角がこぶのように浮いて出てきたわけです。

自家組織に入れ替えると一生もの

このように移植した組織は、自己の組織ですので、もともとの自分の鼻の組織と一体化し、完全になじむのです。ですから触ったりつまんだりしてもOKで、何も手術をしていない人の鼻と同じで自然です。

硬いプロテーゼを入れている時にはできなかった、鼻すじをつまんだり、鼻先を指で押し上げてブタ鼻のようにすることもできます。

レントゲンを撮っても移植した組織が写ることもありませんし、年をとれば、周りの皮膚が老化していくのと同じように鼻も自然に年をとっていきます。

万が一ケガをして、鼻の部分が切れたとしても、中から異物が飛び出してくることもなく、何も手術をしていない人の鼻と同じように、傷口が自然にふさがり治ります。

つまり、何も手術をしていない人の鼻と同じ状態にもどったわけです。

鼻にプロテーゼを入れて、いろいろなトラブルを抱えている方は、不自然な異物を抜いて自己の組織に入れ替えることで、一生ものの鼻を手に入れることができるのです。

松下洋二(医師)

鳥取大学医学部卒業後に京都大学医学部形成外科に入局。大学附属病院などで形成外科・美容外科で働いた後、2007年より五本木クリニックの美容診療部の部長に就任。

主に他院での鼻整形の失敗で悩む患者さんからの修正依頼に応えて続け20年以上経ちます。こんな私の強みは、施術後、時間が経つと一体どんな影響を及ぼしていくのか、その未来について予測ができること。医師としてこれまで患者さんと向き合ってきた経験を現場で活かすだけでなく、読者の皆さんにとって少しでも有益な情報になるよう情報発信に努めてまいります。

松下洋二(医師)への相談窓口

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