鼻にプロテーゼを長期間入れていた場合、抜くだけでは元の鼻に戻りません!

鼻整形

長年、鼻に入れていたプロテーぜを抜区だけでは下も鼻には戻りません|五本木クリニック

五本木クリニックの医師の松下です。今回、当院で実際に鼻プロテーゼを抜いた方の症例をご紹介します。

20年、30年と長期間、鼻にプロテーゼを入れていた場合、抜いたあとの処置がとても大切です。自分自身の組織に入れ替えれば、長年悩まされてきた違和感から開放されます。プロテーゼを抜けば徐々に元の鼻に戻ると説明するクリニックがありますが、そんな単純なことではありません。今、お悩みの方は是非参考になさってください。

異物感や違和感がずっととれなかったBさんの場合

Bさんは50代の女性、事務職の方です。30年程前に、あるクリニックで隆鼻術を受け、L型プロテーゼを入れました。

プロテーゼを入れた後、鼻の違和感がずっととれず、鼻の上に何かをかぶせられているような重い感じがしたり、眉を上げると鼻がつっぱるような異物感があり、とても不快に思っていました。

しかし、美容整形のことは内緒にして結婚したため、夫や子供に知られるのが怖くて、再手術をする決心がつかず、ずっと躊躇してきました。

そのうちに、がんこな鼻づまりも起きるようになり、耳鼻科でちくのう症(慢性副鼻腔炎)と診断され、また立て続けに目にも異常が出てきて、そちらは緑内障と診断されました。

Bさんは、鼻に入れた異物が原因で目や鼻の病気が起きたのではないかと思い込み、プロテーゼを抜きたい気持ちがさらに強くなりました。

実際には鼻のシリコンプロテーゼが他の病気の原因になることは科学的にありえないのですが、プロテーゼを入れた後、ずっと不調が続いていたBさんは、他の病気もプロテーゼが原因で起こったのではないかとさらに悩んでしまいました。

自家組織移植を頑なに拒んだBさん

Bさんは当院が鼻の修正手術を専門に行っていることをネットで知り、相談に来られました。

初診時の鼻の状態は以下の通りでした。

  • 鼻根部のプロテーゼが少し右目の方にずれている。
  • 30年近く異物に圧迫され続けた結果、鼻の皮膚や皮下脂肪がかなり薄くなっている。
  • プロテーゼの周りにできた被膜の一部に癒着と石灰化がみられる。

これらの問題点をふまえて、実際の鼻の写真を見てみましょう。

30年前に鼻に入れたプロテーゼの状態を正面とサイドから確認

ご覧のとおり、外見上は特に大きな異常は見られません。Bさんも鼻の形が不満なわけではなく、ただ長年続いている違和感・異物感を取り除きたいというのが最大の希望でした。

そのためにはプロテーゼを抜くしかないのですが、ただ抜くだけでは鼻の形が崩れてしまうので、自家組織を移植して形をキープする必要があるのです。

しかし、Bさんはプロテーゼを入れてからずっとその異物感に悩まされ続けてきたので、鼻には二度と何も入れたくないと、自家組織移植を拒否されました。

自家組織の場合は完全に自分の鼻と一体化してなじんでしまうので、異物感を感じることはないと説明しましたが、納得してもらえず、高さは今より低くなってもいいので、プロテーゼを抜くだけにして、元の鼻にもどしたいと希望されました。

30年近くも異物が入っていると、周りの組織を圧迫して皮膚や皮下脂肪の一部が溶けて限りなく薄くなり、軟骨や骨が変形してしまうこともあり、もともとの自分の鼻は原形をとどめていないのです。

ですから、プロテーゼを抜いただけで元の鼻に戻れるわけではなく、組織が溶けた部分はへこんでしまい、変形した骨組みの軟骨が不自然な輪郭に浮き出たりして、まったく別物の鼻になってしまうのです。

このことを何度も説明しましたが、Bさんに理解してもらえず、まずはプロテーゼを抜くだけ抜いて、その段階でどのくらい鼻の形が変形するか実際にみていただいて、あまりにも変形が大きければ自家組織で形成する、変形がそれほど気にならなければそのまま手術を終了するという流れで治療することにしました。

プロテーゼを抜いてみると予想以上の変形が

Bさんのプロテーゼは特に鼻根部が高めで、その部分に被膜の石灰化や癒着があり、取り出すのに少し時間がかかってしまいましたが、すべてきれいに摘出することができました。

中の異物をすべて取り除いた状態で、はたして、鼻の形はどうなったでしょうか?

プロテーゼを除去しただけだとこうなる

やはり、予想通り、鼻根部が完全にぺちゃんこになってしまい、さらに鼻筋の一部分が1センチくらいの範囲でへこんでしまっています。

青く色が付いているのは、手術のデザインをする際に、鼻すじの上端と下端のポイントに青いマーカーで印をつけたものです。

Bさんにも鏡で鼻の状態を確認してもらい、このままの変形した鼻では人前に出られないことを納得され、自家組織移植に同意されました。

側頭部から筋膜を、耳から軟骨を採取し、変形した部分に移植し形を整え、無事に手術が終了しました。

Bさんは家族に内緒でこの手術をされましたが、術後3日間はテーピング固定をしなければいけないので、その期間は友人と温泉旅行に行ったことにして、当院の近くのホテルに滞在し、テーピングがはずれてから帰宅されました。

当院では術後の腫れを最小限に抑えるために様々な工夫をしていて、術後3日目にテーピングをはずした段階で大きな腫れはとれているので、人前に出られます。

通常鼻の術後は非常に腫れてしまうことが多く、鼻以外に目の周りまでパンパンに腫れてしまった経験がある方がほとんどで、当院で手術した後にあまりにも腫れが少ないので逆の意味でびっくりされます。

長年つらい思いをした違和感が短期間でスッキリ解消

手術が終わり、局所麻酔の効果ががきれて、感覚が戻ってきたらすぐに異物感がとれているのをはっきり実感できたそうです。

自家組織を移植したおかげで、鼻の形も変形することなく、以前とほとんど同じ形をキープでき、何より一番の悩みの種であった違和感がすっかり解消され、抜糸の日には満面の笑顔で来院されました。

自家組織移植手術の症例写真の術前と術後1週間の比較

正面から見た術前術後の写真です。左が術前、右が術後1週間目、抜糸時の写真です。

まだ軽い腫れは残っているので、鼻先が少し丸い感じですが、それでもほとんど違いがわかりません。

鼻への自家組織移植手術の症例写真の術前と術後1週間の比較写真

こちらは横から見た術前術後の写真です。左が術前、右が術後1週間目、抜糸時の写真です。

こちらも術前と術後で違いがほとんどわからない仕上がりと言えると思います。内出血もなく、1週間でここまで腫れがひいているのには執刀した私自身も驚きました。

プロテーゼを入れたことによるトラブルの解決についての記事ではありますが、誤解してほしくないのは初めて隆鼻術では、プロテーゼ法がベストということ。何十年とトラブルない方もいらっしゃいます。しかし、一生涯もつわけではないのは間違いありません。ですから、様々なトラブルが発生した場合は、異物を抜いて自家組織に入れ替えるのが最良の方法です。今、お悩みでしたら是非ご検討ください。

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この記事を書いた医師

松下洋二(医師)

鳥取大学医学部卒業後に京都大学医学部形成外科に入局。大学附属病院などで形成外科・美容外科で働いた後、2007年より五本木クリニックの美容診療部の部長に就任。

主に他院での鼻整形の失敗で悩む患者さんからの修正依頼に応えて続け20年以上経ちます。こんな私の強みは、施術後、時間が経つと一体どんな影響を及ぼしていくのか、その未来について予測ができること。医師としてこれまで患者さんと向き合ってきた経験を現場で活かすだけでなく、読者の皆さんにとって少しでも有益な情報になるよう情報発信に努めてまいります。

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