なぜセルフダーマペンとダーマペン治療とでは効果が違うのか?

スキンケア

ダーマペン4の治療効果・ダウンタイムの長さ

ダーマペンって気になるけど本当に効果あるの?ダーマペンすればシミが消える?

そんなダーマペンの効果や仕組みについて、新製品ダーマペン4による治療がどんなものかを写真・動画を交えて解説したブログです。

みなさんが気になるダウンタイム、ダーマペンはダウンタイムがほとんどないって本当?定番のフラクショナルレーザーとどっちがいいの?そして、通販で数多く売られている市販のダーマペンでも同じ?何が違うの?⋯といった質問にお答えします。そして一番気がかりな料金について丁寧に説明していきますね。

新しい肌再生治療「ダーマペン4」について

皮膚に極めて小さな穴をあけて刺激して肌を再生させる⋯この方法は今まで多くの試みが行われてきました。

ダーマペンという美容機器があったのですが、当院にもともとあったヴィバーチェと呼ばれている医療機器より劣るじゃん、と当院では採用していなかったのです。

しかし、ネット、特にインスタを覗いてみると「ダーマペン、ダーマペン」としきりに訴えかけるものが多数、遅れを取ってはいけない、でもやっぱり効果が出なければ意味ない、と静観していました。

業者と相談していたらダーマペン4という新機種を提案され、都内でもダーマペン4を導入しました!と大々的にインフォメーションしている美容クリニックが現れてきましたので⋯。

私自身のダーマペン体験レポートを書きました。

お時間があればお読みくださいませ。

ダーマペン4を五本木クリニックでも始めました❗

都内で数台目、ダーマペン4を導入しました❗つまり都内で導入しているクリニックはこの記事投稿時段階ではまだごくごく少数です。

ダーマペン4とはどの様なものか?、どんな効果があるのか?他の治療との組み合わせは可能なのか?副作用はあるのか?治療後に何か気をつけるべき点はあるのか?などを述べさせていただきます。

dermapen4

このダーマペンには市販のものもあります。自宅で使用できる家庭用セルフダーマペンです。通販などではダーマスタンプ・マイクロニードルローラー・●●ペンといった名称でたくさん売られています。ですが家庭用のセルフダーマペンとプロ仕様のダーマペンは性能・仕様に大きな違いがあります。さらにダーマペンにトッピングする薬剤、これを手に入れるのは一般の方には困難です。

市販されているセルフダーマペンと「ダーマペン 4」は別物です

極細の針を改善したい肌に細かく刺していき、肌を治そうとする自然の力(創傷治癒という仕組み)を利用して肌を再生するのがダーマペンです。

細かいメカニズムとしては極細の針が一秒間に120回ほど振動し、目では判別できないくらいの極々小さな穴を皮膚にあけます。

無駄なダメージ無しで効果的な治療を実現

五本木クリニックとして、じっくりと吟味を重ねて採用したダーマペン4。

従来のダーマペンと比べて針の振動(針の抜き差し)が格段に進化しています。そして肌に垂直に針を刺すときのブレも限りなく修正されています。

ダーマペン4は針の出し入れのスピードを高速にすることで、患者さんが感じる痛みも軽減できます。そして狙い通りの皮膚の深さに確実に針を刺すことが可能になっています。

また、針が到達する深さも0.1ミリメートル単位で細かく調節できます。症状に応じて必要な深さに針を刺せますので、無駄なダメージ無しで効果的な治療ができるわけです。

ダーマペン4で2.5mm

これは2.5mmの深さを狙った場合。さらに

最大3mmまで刺せるダーマペン

最大の3mmまで針を刺すことができます(この場合は塗る麻酔が必要です)。

ダーマペンの進化の歴史(?)です。当然、五本木クリニックが導入したのは右端の2018と書いてあるものです。

ダーマペンの進化・歴史
https://www.dermapenworld.com/dermapen/dermapen-4より

実際の治療はこんな感じです。

ダーマペン4のスペック

  • 使用する針の太さは33Gでかなり細いです。一般の医療で使用される細い針で26G、当院で予防接種に使用する針で30Gでこれでもほとんどの方が摂取時に「痛くない」とおっしゃります。それよりも細い33Gがダーマペン4には装着されています。この33Gの針が使い捨てのチップに16本ずらっと並んでいます。
  • 針の到達する深さは0.2mmから3mmmまで調節できます。

⋯と、説明を読んだところでピンとこないと思います。まず動画を見ていただくのが一番雰囲気が伝わると思います❗

医療機関のダーマペン治療と家庭用のセルフダーマペンの違いをもう少し詳しく解説しますね

ダーマペンの治療メカニズムは皮膚をある程度傷つけて肌の再生を促す、です。私は時々美容治療に関して「no pain,no gain」と患者さんに伝えてドン引かれることがあります。痛み無くして、得るものは無し、なんですが、痛みは出来るだけ軽減させて、得られるものは限りなく大きくする、これは五本木クリニックにとっても常に課題ではあります。

家庭用セルフのダーマペンは医師の管理の元で行われる治療ではありませんので、大きなダメージを肌に与えないように工夫されています。裏を返せば大して効果がないともいえます。

一方、医療機関のダーマペン4は医師の管理のもとで行われる肌再生を目的とした治療方法ですから、日常の生活を妨げない範囲で肌の組織の一部を破壊します(破壊は大袈裟かなあ)。肌をあえて傷つけることで、創傷治癒という人間の備わった仕組みを利用して肌をきれいにするのです。

例えば年末にエアコンの掃除をするとしましょう。セルフとプロの違いについてこんな説明がありました。

エアコンは自分で掃除することができますが、お金や時間がかかり、最悪の場合故障する可能性もあります。内部までしっかりクリーニングするためにはやはりプロの力を借りる必要があります。

セルフのダーマペンとプロユースの五本木クリニックが採用したダーマペン4の違いも同じです。

万が一、家庭用のセルフダーマペンを使用しても、肌の構造をしっかり把握していないとせっかくお金と時間をかけたのに、逆に肌が荒れちゃった、セルフ治療しなければ良かった、なんて事態も発生しかねないです。

さらに、肌トラブルが起きてしまったらセルフ治療できますか?

肌のメインテナンス、肌のお悩み解決で、不安を抱えたくない方はプロに任せるべきです。

ダーマペン4の針が出る部分、このカートリッジは使い捨てです。感染の危険性も心配ありません。

ダーマペンの針は安心の使い捨て針

このようにひとつ一つ滅菌されたパックになっていますので安心です。感染予防のために、一回使用したら廃棄しなければならないディスポなので、施術料金が若干高めになってしまいます。

ダーマペン4が効果を発揮する肌のお悩み・トラブルとは?

今回、五本木クリニックが採用した肌再生治療器ダーマペン4は米国の厚生労働省である (アメリカ食品医薬品局 Food and Drug Administration、略してFDAと呼ばれますよね)の承認を得た治療機器であり、安全性と効果が確認されているものです。

ダーマペン4で治療効果が期待できること

  • 毛穴の開き
  • 小じわ
  • 肌のキメ
  • 張りのある肌
  • ニキビ跡

などなどいっぱいあります。

五本木クリニックとしましては、当面は顔の肌全体の再生を希望する方だけを対象としてダーマペン4を使用します。

ダーマペン4による肌再生で注意すべきポイント

他のクリニックのダーマペンに関する記事をいくつか拝見させていただきましたが、注意点に関する記載があまり見当たりません。全くトラブル無しで肌再生が可能であるとはちょっと思えません。

ダーマペン4はやめておいた方がよいケース

強度の金属アレルギーのある方

痛みに非常に弱い方

その日にお出かけの予定のある方

ダーマペン4は極細の針を複数回皮膚に刺入させる治療です。金属アレルギーがあると診断されている方は避けた方が良いと五本木クリニックでは判断しています。

痛みは旧バージョンのダーマペンと比較して、今回導入したダーマペン4は痛みが軽減されたと考えられています。しかし、痛みに強い人もいれば弱い人もいます。痛みが心配な人には塗る麻酔を使用してダーマペン4治療も可能です。

針というだけで怖がる人もいらっしゃいます。そんな方のためにダーマペン4以外の治療方法も五本木クリニックではもちろん用意しております。わざわざ針を何回も肌に刺す必要のあるダーマペン4をチョイスする必要はございません。ダーマペン4は数ある肌再生治療方法のひとつにすぎません。

バンパイアリフトとは違います❗

海外のセレブ(たしか、キム・カーダシアンがこの治療を受けたのが数年前に話題になりました)に人気らしい、濃厚血小板療法 (PRP) /VAMPIRE LIFTいわゆるバンパイアリフトとか呼ばれる顔中血だらけになる治療方法があります。バンパイアリフトとダーマペン4とでは全く違う考え方の肌再生方法ですのでご注意ください。

ダーマペン4は血が出るほど深い肌の層を狙って針を刺す治療ではありませんので、血は出ません。流血にはならなくても、極細の針を細かく肌に刺すために治療直後は肌が真っ赤になります。

ダーマペン4治療風景

写真のおでこ部分をご覧ください。右のおでこが赤くなっていますね。この赤身は数時間で消え去るのですが、治療直後のお出かけはなるべく避けてくださいね。この症例写真は当院スタッフですが、翌日はしっかりとメイクして出勤してきました。

フラクショナルレーザーとダーマペンの違いは?

レーザーで皮膚に小さな穴をあける治療方法としてフラクショナルレーザーが知られています。もちろん五本木クリニック美容部でもフラクショナルレーザーは毎日稼働していますが、欠点として料金が高い、という大問題があります。

フラクショナルレーザーとダーマペン4の効果だけを比較した場合、どうしてもフラクショナルレーザーの方が効果的であるといえます。でも、フラクショナルレーザーの料金はちょっとキツイけど新しい治療を試したい、コスパをお考えの方にとってはダーマペン4はオススメです。

感覚的にレーザー治療は怖い、とお考えの方にもダーマペン4はおすすめですが⋯針は嫌だ、皮膚に穴をあけるのはちょっとねえ、という方向けとしてはピーリングやラフォスエレクトロポレーションという治療方法もご用意してあります。

一緒に使うとダーマペン効果が上がるトッピング薬剤

ダーマペン4だけで治療するのもそれなりの肌再生効果があります。でも、せっかく肌に細かい穴をあけたのですから、その穴から肌の表面になんらかの美肌成分を入れ込みたくなるのが人情だと思います。

ミニマルトラウマ&マキシマムリザルト
ダーマペンの公式サイト

「MINIMAL TRAUMA, MAXIMUM RESULTS」と書かれています。最小の傷で、最大の結果⋯このような表現を広告で使用すると、日本だと問題視されちゃいますね。

五本木クリニックでダーマペン4と組み合わせるトッピング薬剤

  • ダーマペン4+ヒアルロン酸
  • ダーマペン4+成長因子
  • ダーマペン4+トラネキサム酸
  • ダーマペン4+マッサージピール
  • ダーマペン4+高濃度PRP

などなど。さらにダーマペン4取り扱い会社推奨のものの用意があります。例えばビタミンC,コウジ酸、パルミチン、TCA、、etcまだまだあります。まあ、効果が実感できてある程度のエビデンスと安全性が担保された判断したものを、メーカーの言いなりにならないで医師が患者さんに推奨するように当院ではします。

五本木クリニック美容担当の松下医師の治療風景

これは当院美容担当の松下医師の治療風景、ダーマペン4で細かい穴をあけた後にクーリングしつつ成長因子パックで効果増強を狙っています。治療直後にジムのプールで泳いでも、特に問題はなかったとのことです。

桑満おさむ(医師)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

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