シリンジ法による脂肪吸引は手作業で余分な脂肪細胞を取り除く治療です。機械で行う方法と比べて、皮下組織や血管に傷が付きにくく、術後の皮下出血・痛み・腫れなどを軽減することができます。
脂肪吸引を希望される方
- 頬・顎の部分痩せがしたい
- フェイスラインがはっきりしていない
- 脂肪溶解注射で十分な顔やせ効果が実感できなかった
- 糸リフトで十分な小顔効果を実感できなかった
脂肪吸引と脂肪溶解注射は何が違うの?
部分痩せをする方法は脂肪吸引と脂肪溶解注射の2種類があります。
脂肪吸引は余分な皮下組織にある脂肪細胞を直接吸引することで脂肪細胞の数を減らす治療法です。
脂肪溶解注射は特殊な液剤により脂肪細胞を破壊し、排出させることで脂肪細胞の数を減らす治療法です。
顔の脂肪吸引は、効果が高いだけでなく持続時間が圧倒的に長く安全性に優れているのが特徴です。
手術の流れ
デザインを決める
担当医師と吸引する部分のデザインを決めていきます。どの部分の脂肪細胞を吸引し、どのようなフェイスラインにしたいかなど、できる限りご希望に添えるようなデザインを心がけます。デザインが決まりましたら、マーキングします。
脂肪を吸引するための穴
脂肪を吸引するためのカニューラを挿入するための数ミリの小さな穴を皮膚に開けます。事前に局所麻酔を行います。また、穴は耳の後ろに開けるので目立ちにくいです。
脂肪細胞を吸引
カニューラを差し込み、麻酔薬と止血剤を混ぜた生理食塩水を脂肪層に注入します。こうすることで痛みを取り出血を抑えかつ脂肪をふやかしてほぐすのです。次に吸引用のカニューラの通り道甩のトンネルを脂肪層に開けた上で、脂肪吸引用カニューラを差し込み陰圧をかけたシリンジで脂肪を吸い取ります。
同時に追加の施術
より美しい治療結果にするため、症状に応じて切開リフト・糸リフト・ハイフなどのコンビネーション治療を提案させていただきます。ご希望の施術がある場合は、脂肪吸引後に行います。
手術直後の様子
手術直後の様子です。術後24-72時間はこのようにフェイスバンドで顔を固定していただきます。
マスク着用が必須の現在、いくつかのポイントを押さえればマスクでフェイスバンドを隠すことができます。
当院では分かりにくいフェイスバンドの付け方も提案させていただきますのでご安心ください。
術後の注意点
- シャワー
手術部位以外は手術当日から、手術部位は2日後から可能。
- 入浴
1週間後より可能
- 化粧
手術部位以外は手術当日から、手術部位は10日後から可能。
- 美容治療
2週間後から可能
- 顔への鍼治療
2週間後から可能
- フェイシャルマッサージ
2週間後から可能
- サウナ
2週間後から可能
- 運動
軽い運動は10日後から、ハードな運動は2週間後から可能
- 飲酒・喫煙
2週間後から可能
- 車の運転
翌日から可能
その他の注意点
- 感染症を予防したり、痛みを和らげるため、お出ししたお薬は5日間服用してください。
- 腫れ・赤み・痛み・皮下出血・浮腫・左右差・つっぱり感・痺れ感・違和感を生じる場合がありますが1週間程度で落ち着きます。より自然な状態になるには1ヶ月程度かかります。
- 1ヶ月後・3ヶ月後・6ヶ月後の3回、検診を行います。
- 手術代金の他に施術前採血代15,000円(税込)と内服薬代3,500円(税込)が別途かかります。
- 手術の経過を見る記録のために、術前・術後の写真を撮影いたします。
- 治療患部の大きさ、深さ、質などにより除去時間、治療回数が異なる場合もあります。
脂肪吸引と糸リフトを同時に行った症例写真
フェイスラインをすっきりシャープにしたいと希望された50歳代の女性
脂肪吸引で頬の皮下脂肪を取り、さらにVOVリフトというトゲ付きの糸を埋め込みフェイスラインのたるみを引き上げました。
脂肪吸引は3ミリほどの小さな穴をあけ、そこから細い管を差し込んで余分な皮下脂肪を吸引する方法です。頬の脂肪吸引の際には口の中から吸引するので、吸い口の傷跡は外から見えません。
脂肪吸引後の副作用としては、腫れ、内出血、しこり、硬さ、しびれ感、つっぱり感などがありますが、一時的なものです。
VOVリフトはトゲ付きの糸を埋め込んでリフトアップする糸リフトです。PCL(ポリカプロラクトン)という、ゆっくり時間をかけて溶ける素材によって作られています。この症例では左右の頬に6本ずつ入れています。
VOVリフト後には、筋肉痛のような痛みと腫れは2〜3日ほどで自然に治まります。まれに部分的に内出血(青あざ)が出ることがありますが、メイクでカバーでき、1〜2週間で自然に治まります。ごくまれに、針穴から糸が出てくることがありますが、ご来院いただきその部分の糸を短く切れば問題ありません。
3ヶ月後の状態でフェイスラインがすっきりしてシャープになっています。
フェイスラインのたるみと二重アゴが気になるという60歳代の女性
両頬からあご下にかけて皮下脂肪がたまり、さらに皮膚のたるみも加わり、フェイスラインがだぶついています。
手術の手順は、まず頬とあご下の余分な脂肪を吸引します。脂肪の膨らみが取れると脂肪によって張りを保っていた皮膚の支えがなくなり、さらにたるんでしまいます。そこでVOVリフトというトゲ付きの糸を皮下に埋め込み、ゆるんだ皮膚を引き上げる治療も同日に行いました。
術後3ヶ月の状態で、頬とあご下の余分な脂肪やたるみがスッキリ取れ、フェイスラインがシャープになり、きれいな理想的な逆三角形の輪郭になっています。