ボツリヌス毒素を用いたシワ改善治療、いわゆるボトックス治療が一般に普及して簡単にシワ取りができるようになりました。一方で適切ではない箇所にボトックス注射をしたため、期待通りの効果が出ない、表情が変わってしまった等でお困りの方も少なくはありません。失敗した場合はボトックスの効果は2−3ヶ月と考えられていますので、その間を通して不快な毎日を送らなければなりません。
ボトックス治療を失敗した!という患者さんは次の点が気になるようです。
- 強張った表情になる
- 笑い顔が不自然
- 眉が吊り上がったように見える
- まぶたが垂れ下がる
- 皮膚が緩んでたるんでしまう
他院でボトックス治療を受けてのトラブルで一番多いのが「眉毛の吊り上がり過ぎ」です。この状態は「スポックブロー(Spock Brow)」と呼ばれており、症状としては眉毛の外側が過度挙上してしまうものです。※スポックとは海外テレビドラマや映画になっている「スター・トレック」に登場するミスタースポックの得意な眉毛の状態に由来しています。
スポックブローの原因として考えられるのは、前頭筋の外側へのボトックスの注入量が少ないことです。この場合であっても患者さんは「ボトックスが効き過ぎた」と判断しがちですから、経験を積んだ医師の診断を受けて「ボトックスの失敗」をリカバーしていただきたいと思います。
もう一つ目立つ、ボトックスの失敗は「表情の消失」です。この場合は明らかにボトックスを注入する箇所を誤ったためと考えられます。このような状態になってしまった時はボツリヌス毒素の効果を減弱させるアセチルコリン塩化物性剤である「オビソート」を筋肉を緩め過ぎている神経領域を確認しながら注射することが有効です。
ボトックスの効き過ぎを抑制することは可能ですが、このオピソートの効果も数日間程度であるために複数回注射することが必要となってきます。
不適切なボトックス注射を一刻も早く改善したいとお考えの方は「オビソート(アセチルコリン塩化物)」注射による修正を検討してみてください。
オビソート注射用0.1g
注射用アセチルコリン塩化物
安心の国内承認薬です。