唇の若さを保つ5つの条件

輪郭整形

若々しい唇をキープするために欠かせない5つのポイントを解説

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初対面の男性が一番見る女性の顔のパーツは「唇」といわれています。日本人男性の場合は目かもしれませんが、世界的には唇なのです。

唇がもっとも男性の注目を集めるという説の根拠は、イギリス・マンチェスター大学のGeoff Beattie博士らの研究(2010年)で、初対面の男性が一番見る女性の顔のパーツは「唇」だという結果がでたことです。博士らは男性50名に女性の顔写真を見せ、最初の10秒間にどのように視線が動いていくか眼球の動きを測定する実験を行いました。

その結果、男性が一番注目した女性の顔のパーツは「唇」で、何と平均約7秒もの間「唇」を見ていることが分かったそうです。これに対して、目は0.95秒、髪は0.85秒という結果になりました。(出典:The lips have it: Research shows men are drawn to a woman’s pout more than any other facial feature

顔の中で老化が気になるパーツと言えば、目元やほうれい線がよく挙げられますが、意外と唇は忘れられがちです。他人からは実はよく見られているもの、となるとちょっと気にかけてみてもよいかもしれませんね。

そんなわけで、今日は唇にスポットを当て、いつまでも若々しく魅力的な唇を維持するには5つのポイントがあります。

若々しい唇の5つの条件

きりりと引き締まったハリのある若々しい唇を決めるキーワードは次の5つです。

(1)人中(philtrum)

(2)キューピッドの弓(Cupid’s bow)

(3)輪郭(vermilion border)

(4)ボリューム(volume)

(5)外反(eversion)

さらに詳しく解説しましょう。

人中(じんちゅう)

人中とは、鼻柱の下から上唇の中央へと伸びる縦にくぼんだ溝のことです。

人中の解説写真出典:https://www.healthtap.com/q/short-philtrum/

上の写真のphiltrum grooveの部分が人中です。この人中は多くの哺乳類で見られ、例えば犬にもあります。

犬の人中出典:http://blogs.yahoo.co.jp/himesibaone/46495490.html

赤ちゃんや子供はこの人中がくっきりとした輪郭で立体感があり、メリハリがありますが、加齢とともに輪郭がぼやけ、くぼみが浅くなっていきます。

キューピッドの弓

上唇の輪郭は、二つの山を描いたような形になっていて、この形がキューピッドの持つ弓の形に似ているため、キューピッドの弓(Cupid’s bow:キューピッド・ボウ)と呼ばれています。

上唇のライン:キューピッドの弓出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Cupid%27s_bow

若い頃はこのリップラインがきれいな二つの山形を描いているのですが、加齢とともに口の周りの筋肉(口輪筋)が緩み、皮膚もたるんでくると、山が平たんになってしまい、理想の弓形が失われていくのです。

輪郭(vermilion border:バーミリオン・ボーダー)

唇の輪郭の部分は若い頃は、唇を縁取るように少し盛り上がりがあり、赤い唇と皮膚の境界がはっきりしています。それをバーミリオン・ボーダーといいます。

vermilion border:バーミリオン・ボーダー出典:https://saudibeautyblog.com/give-em-some-lip/

この写真のバーミリオン・ボーダーははっきりくっきりしていてとてもきれいですね。(写真クリックで拡大します)

しかし、加齢とともにこの輪郭がぼやけてきて、さらに老化すると輪郭を分断するように縦にシワが刻まれていくのです。

ボリューム

若い頃の唇はふっくらとボリュームがあり健康的で美しいのですが、加齢とともに唇のボリュームは減少し、ふっくら感とハリが低下してしまい縦ジワが目立ってきます。

唇の厚みが年齢とともにどのように変化していくのか、20歳代から50歳代まで、各年代別に並べてみるとこのようになります。(写真クリックで拡大します)

加齢とともに変化する唇のボリューム出典:https://saudibeautyblog.com/give-em-some-lip/

加齢とともに、唇がどんどん薄くなっているのがよくわかりますね。

外反

外反とは、外側に向かって反り返ることで、若い頃の唇は、上唇は上へ、下唇は下方向へ反り返るようになっています。これを極端にしたのが今流行りのアヒル口ですね。

加齢とともにこの反り返りがなくなり、横顔の口のシルエットが直線的になり、鼻の下が間延びしたような老けた顔になってしまうのです。

唇が加齢とともにふっくら感が無くなり横から見ると逆に凹んだような状態になる出典:https://aestheticsjournal.com/feature/perioral-ageing

老化した典型的な唇は下の写真の状態です。

老化した唇の典型例出典:http://www.skindetox.co.uk/lips

  1. 人中の溝が浅くなって、のっぺりとした唇になっています。
  2. キューピッドの弓のM字型の山の形が平らになってメリハリのない唇になっています。
  3. 唇の輪郭(バーミリオン・ボーダー)がぼやけています。
  4. 唇のボリュームが失われ、ハリがなくなり縦ジワが目立っています。
  5. 唇の反り返りがなくなり、鼻の下が間延びした感じになっています。

若い頃の理想的な唇と比べるとその違いは一目瞭然ですね。

若々しい唇出典:https://imagebylaser.com.au/cosmetic-injectables/lip-fillers/

でも、もう年だからしょうがないとあきらめる必要はありません。ヒアルロン酸を注射するだけで若々しい魅力的な唇を取り戻せるのです。

ヒアルロン酸注射で若々しい唇を取り戻す

老化した唇を瞬時に若返らせるベストの方法は、ヒアルロン酸の注入です。

上の(1)~(5)のそれぞれのポイントに従って、要所要所にヒアルロン酸を細かくデザインしながら注入します。時間にしてたったの10~15分、注射一本で、即効性があり、生き生きとした唇に生まれ変われるのです。

下の写真の白線で示した部分に注入します。

唇をふっくらさせるためには、どこにヒアルロン酸を注入すべき場所出典:https://www.liebertpub.com/full/doi/10.1001/archfaci.10.1.25

50歳代の当院スタッフもさっそくこの方法にチャレンジしてみました

ヒアルロン酸注入前

唇へのヒアルロン酸注入前の様子

ヒアルロン酸注入後

唇へヒアルロン酸を注入した結果

キューピッドの弓がきれいなM字型を描き、人中も立体的になりメリハリができています。また、唇の輪郭(バーミリオン・ボーダー)もくっきりと浮き立ち、若々しい唇に改善していますね。

口元も若々しくみえ、翌日には意気揚々と娘さんの成人式の写真撮りに出かけました。

「目は口ほどにものを言う」ということわざがありますが、「口元は目元ほどに年が出る」と言い換え、目元ばかりでなく、唇のケアもどうぞお忘れなく!

まとめ

「目は口ほどにものを言う」ということわざがあります。ですが美容に関しては「口元は目元ほどに年齢が出る」と言えます。ついつい目元ばかりケアしがちですが、ぜひ唇のケアもお忘れなく❗→五本木クリニックのヒアルロン酸治療

松下洋二(医師)

鳥取大学医学部卒業後に京都大学医学部形成外科に入局。大学附属病院などで形成外科・美容外科で働いた後、2007年より五本木クリニックの美容診療部の部長に就任。

主に他院での鼻整形の失敗で悩む患者さんからの修正依頼に応えて続け20年以上経ちます。こんな私の強みは、施術後、時間が経つと一体どんな影響を及ぼしていくのか、その未来について予測ができること。医師としてこれまで患者さんと向き合ってきた経験を現場で活かすだけでなく、読者の皆さんにとって少しでも有益な情報になるよう情報発信に努めてまいります。

松下洋二(医師)への相談窓口

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